Iロタリックス内容液(経口ワクチン)について 
 ロタウイルスは、わが国においては乳幼児の急性下痢症の主な原因です。冬から春にかけて毎年流行します。生後6か月から2歳の乳幼児に多く、5歳までにほとんどの小児が一度は罹患します。嘔吐・下痢・発熱が主症状で、時に脱水のため入院治療が必要となる病気です。そのため予防ワクチンが開発されました。我が国においては、入院を必要とする患児は、6か月から3歳に多くみられ、ピークは1歳児です。さらに流行時期とその際の月齢から考えると秋生まれの赤ちゃんがより注意が必要と考えます。
 このような状況から予防接種の時期は、生後早期に行う必要があります。
副反応】
 
不機嫌(ぐずり)や下痢、嘔吐、腹部膨満などの胃腸症状に注意が必要です。とくに嘔吐や不機嫌、血便が生じたとき(腸重積の可能性)には速やかに受診して下さい。
 服用したあと赤ちゃんの便にわずかながら弱毒化されたウイルスが排出されます。感染を起こすことはまずないとされますが、念のためおむつ交換後の手洗いを入念にして下さい。
実際のワクチン接種】
 
接種対象者・接種時期:生後6週から初回接種を開始し、少なくとも4週間の間隔をおいて2回目の接種を完了する。遅くとも生後24週(6か月)までに完了させる。

 接種方法:経口摂取(1回1.5ccのシロップ))。

 当クリニックでは、腸重積の危険性を回避するため初回接種は12週(3か月)までに行っています。

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